こんばんは、元簿記講師です。今日は商品売買取引に関する1回目です。
下記内容は私見なのでおねがいしますね。
商売の基本
商売の基本は、自ら買ってきた商品(八百屋さんなら野菜、魚屋さんなら魚)をお店でお客さんに売るという事ですよね。簿記では、この商品を買ってくることを「仕入」、商品を売ることを「売上」と表しますよ。どちらも送り仮名は入りませんので注意してくださいね。ちなみに商品以外で商売をするのに必要な物を買った場合は仕入とは言いませんので注意。例えば商品を陳列する棚を買った場合などですね。
ざっくり書くと上記のような流れとなりますが、代金の受け取り方もポイントとなりますよ。その場で現金で支払う(受け取る)場合と後程支払う(受け取る)場合ですね。後で代金を払う取引を掛け取引といい「買掛金」と「売掛金」という言葉で表します。付けで買う(売る)と言ったほうがなじみがあるかもしれませんね。
実際に会社で経理処理をしていても、ほとんどが掛け取引であり現金取引はほとんどないですね。会社に送られてくる請求書には月末締め翌月末払いと書かれていて、1か月分の代金をまとめて翌月の末に振り込むといった処理を私はひたすれしております.....。また、前中小企業に勤めていた時は、小切手や手形を代金として受け取っていましたが、これらについては後程説明する予定してます。
仕訳方法について
一応いくつかの仕訳方法が存在し①分記法②三分法について説明します。
①の分記法は商品(資産)と商品売買益(収益)の勘定科目を使って商売上のやり取りを表現していく方法です。次のような形になります。
例)①A商店はB商店から商品10,000円を仕入れ、現金10,000を支払った。
②A商店は商品を12,000円で売り上げ、代金は現金で受け取った。
答)① 商品 10,000 / 現金 10,000
② 現金 12,000 / 商品 10,000
/ 商品売買益 2,000
こんな感じになるのですが、実際会社で使うことほとんどないのでは。
検定試験にも出題されているところを見たことありません。
ただ、出題範囲ではありますので、マニアな方でなければさらっと確認しておいていただければよいと思います。
②の三分法は仕入(費用)、売上(収益)と繰越商品(資産)の3つの勘定科目を使って商売上のやり取りを表現していく方法で、次のようになります。
例)①A商店はB商店から商品10,000円を仕入れ、現金10,000を支払った。
②A商店は商品を12,000円で売り上げ、代金は現金で受け取った。
答)① 仕入 10,000 / 現金 10,000
② 現金 12,000 / 売上 10,000
こちらの処理方法は、私も実際に会社で使っておりますし、試験にも出題されますのでしっかりとマスターする必要がありますね。ちなみに、繰越商品については、後程でてきますので今は一旦忘れていただいても良いと思います。(当然私見です)
簿記上の現金?
簿記を学習していく中で、現金扱いできるものに通貨以外のものがあるよというお話です。次に書く物がそれらです。
・他人振出小切手
・郵便為替証書
・送金小切手
・期日の到来した公社債の利札や配当金領収書
これらの共通点はすぐに現金(この場合は通貨)に変えることができるという事で、いつでも現金にできるからもう現金でいいよね?といったとこでしょうか(完全に私見です)
つまり、試験でひっかけ問題として出題されるという事なので結構重要ですね。詳しくはまた書きます。
元簿記講師のまとめ
- まずは3分法を理解することが大切
- 仕入、売上の2つの使い方を覚えよう
- 簿記上の現金は範囲が少し広いので要注意
元簿記講師からは以上となります。
次回は掛け払いで仕入れをした時の仕訳について説明します